「窓ガラスにヒビが入っていて、DIYで直したい」
「窓ガラスのひび割れを補修剤で隠したい」
とお考えの方は、是非この記事をご覧ください。
窓ガラスのひび割れは、ご自身で応急処置が可能な6つの方法を紹介していきます。
また、車のフロントガラスやスマホの画面のひび割れの対処方法も解説しているので、ガラスに入ったヒビを隠すDIYの補修法と費用、業者に依頼した場合にかかる費用について知りたい方はご一読ください。

目次
ガラスのひび割れをDIYで隠す6つの補修方法
窓ガラスなどの小さなヒビをDIYで隠す方法は6つあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
セロハンテープ | ・購入しやすい ・簡単 |
・水分や汚れに弱い ・耐久性が低い |
ガムテープ | ・購入しやすい ・簡単 ・耐久性が高い ・広い範囲のひび割れでも隠せる |
・補修した後が汚くなりやすい |
ガラス用補修テープ | ・水や直射日光などの天候に強い ・簡単 ・耐久性が高い ・広い範囲のひび割れでも隠せる |
・ガムテープに比べて手に入りにくい |
瞬間接着剤 | ・購入しやすい ・簡単 ・キレイに仕上がる |
・DIY難易度が高い ・広い範囲には使えない |
ガラス用補修剤 | ・耐久性が高い ・キレイに仕上がる |
・DIY難易度が高い ・種類が豊富で適切なものを選択しなければならない |
ガラスフィルム | ・耐久性が高い ・キレイに仕上がる ・広範囲に使える |
・DIY難易度が高い ・他の方法より高額 ・熱割れの原因となる可能性がある |
ガラスのヒビは狭い範囲であれば、DIYグッズで目立たなくしたり、補修することができます。
ガラス補修の専門グッズは大型ホームセンターでも取り扱っていないことがあるため、通販サイトも見ていると良いでしょう。
いずれの方法も「応急処置」となるため、ガラスにヒビが入った場合は安全性の観点からガラス業者に修理交換の相談をしましょう。
特に、ヒビの長さが5cm以上、複数のヒビが交差している場合などは、補修ではなく修理交換を行うことをおすすめします。
【方法①】セロハンテープを使う(100~500円)
セロハンテープは、小さなヒビに対して一時的な応急処置として非常に手軽にできる方法です。
テープを貼るだけでヒビにホコリや水分が入り込むのを防げるため、被害の拡大を一時的に抑えることができます。
ただし、セロハンテープは水分や紫外線に非常に弱く、時間が経つと粘着力が低下して剥がれやすくなります。
【方法②】ガムテープを使う(100~500円)
ガムテープも応急処置としてよく使われるアイテムの一つですが、使用する際には「紙製」ではなく「ビニール製」や「布製」のものを選びましょう。
透明度の高いビニール製のテープであれば、比較的目立ちにくく仕上げることができるのでおすすめです。
ただし、補修後は貼った部分が外側から目立ちやすいため、美観を気にする方にはおすすめできません。
室内側や目立たない場所の補修に限定すればそこまで気にならないかもしれませんが、長期間放置していると粘着剤が劣化するため、極力早いタイミングで修理交換を行ったほうが良いでしょう。
【方法③】ガラス用補修テープを使う(300~2,000円)
ガラス用の補修テープはガムテープよりも水や直射日光などの天候に強いのが特徴です。
ただし、セロハンテープやガムテープよりも売っている場所が限定されているため、購入するのであれば、大型ホームセンターや通販サイトなどで探すのが良いでしょう。
耐久性が高く、ガムテープと変わらない使用感で扱いやすい一方、入手まで時間がかかる可能性があるため、「今すぐ補修したい」という場合はガムテープなどで応急処置をしてください。
ガラス用補修テープを使う際は、ガラス表面の簡単に拭いて清掃を行い、空気を巻き込まずに貼るようにしましょう。
【方法④】瞬間接着剤を使う(500~3,000円)
ガラス用の瞬間接着剤をヒビの中に塗りこむだけで、応急処置を行うことが可能です。
ただし広範囲には使えないため、狭い範囲の補修の場合のみ、使用を検討してください。
簡単に扱える一方で、接着力が非常に強いため、失敗するとやり直しが効きない可能性があります。
キレイに仕上げることができれば、テープの補修より目立たないため、DIYが得意な方は挑戦してみる価値はあります。
【方法⑤】ガラス用補修剤を使う(1,000~5,000円)
ガラス用の補修剤は、シリコン系、エポキシ系、紫外線硬化系と種類が分かれます。
シリコン系は、耐水性が高いため水槽などガラス面に水が付く可能性が高い箇所に向いています。
エポキシ系は、耐水性、耐熱性、耐薬品性が高く、非常に堅牢なことが特徴です。ただし、乾燥による硬化収縮にて体積が小さくなるため、10mm×10mm以上の広い範囲に使うとヒビが入りやすいのが難点です。狭い範囲に限定にして使うようにしましょう。
紫外線硬化系は耐水性は低いですが、紫外線に当ててゆっくり硬化し、透明度が高いため仕上がりがキレイなのが特徴です。
いずれも、ガラスが設置してある場所や環境、ヒビの状態などを見極めて、適切なものを選択しなければなりません。また、硬化する度合いも異なるため、補修剤によって作業スピードが求められ、DIYに慣れていないと仕上がりが汚くなることが懸念材料です。
初心者が扱うと、硬化中に補修剤が剥がれてしまったり、均一にヒビを埋められなかったりする恐れがあるため、DIYが得意な人向けだといえます。
【方法⑥】窓ガラス用のフィルムを使う(1,000~10,000円)
窓ガラスにヒビが入ったとき、ガラス用のフィルムは貼るという補修方法もあります。目立ちにくく、仮に窓ガラスが割れても飛散することを防げます。
ただし、「接着面にホコリが付かないようにする」「気泡や隙間ができないようにする」「作業を短時間で終らせる」などコツがあり、こちらもDIY慣れした方向けといえます。
失敗すると、凹凸ができたり、ホコリが入り込んだりするので、ひび割れの補修として行うの方法としては、あまりおすすめできません。
また、「熱割れ」の原因になることもあります。

熱割れとは、冷たいガラスコップに急に熱湯を入れると割れるのと同じ原理で起こる自然現象です。
窓ガラスにフィルムを貼ると、サッシの中に入り込んでいるガラスとフィルムが貼られているガラス部分に伝わる熱の差が広がり、熱によりガラスを引っ張る力が生じて割れる可能性があります。
熱割れの場合は、保険が適用されるとかなり安く業者に依頼できます。
詳しくは「網入りガラスが割れたけど…熱割れって何?原因は?」をご覧ください。
ガラスのヒビ割れは業者へ依頼!5つの理由とは?

窓などのガラスのヒビは業者に修理依頼することをおすすめします。
その理由を5つ紹介していきます。
ガラスのひび割れの修理を業者に依頼するべき5つの理由
①手間がかからない
②時間がかからない
③コスパが高い
④ケガのリスクが無い
⑤保険で安くなる可能性がある
手間、時間、ケガのリスクを考えると、DIYよりもコスパは高いといえます。
ガラスの専門業者に依頼する場合の費用は、一般的な家庭の掃き出し窓1枚の大きさ(900mm×1800mmの厚さ3mm透明板ガラス)で、材料代がだいたい18,000円~20,000円程度です。
ガラスの種類とサイズで異なりますので、詳しくはこちらの「プロへ依頼した場合のガラス交換料金相場」を参考にしてください。

ガラスにヒビが入った原因が「熱割れ」の場合は保険が適用されて費用が安くなることもあります。
保険については、こちらの「窓などのガラスが割れた時に使える3種類の保険と適用条件」をご覧ください。
車のフロントガラスのヒビは接着剤・補修剤をホームセンターで買えばOK?
車のフロントガラスにできたヒビは、リペアキット(接着剤・補修剤)で補修することができます。
ただし、リペアキットはホームセンターでは取り扱っていないことがあるため、車グッズの専門店かネット通販で購入すると良いでしょう。
手間と時間がかかるため、作業イメージを確認してから、自分で補修するかどうか検討してみてください。
また、次のようなケースではディーラーや修理工場、ガラス専門業者などへ連絡して、ヒビの修理をしましょう。
業者に依頼するケース
・ヒビの範囲が広い(500円玉以上)
・3層ガラスの車内側まで割れている場合
・ヒビが端部まである場合
・ガラスエッジから20㎝以内のヒビ
プロの業者に依頼する場合の費用は10~15万円程度の費用がかかりますが、割れたフロントガラスを放置したまま走行することは道路交通法違反にあたるので、必ず修理をしてください。また、フロントガラスにヒビが入ったまま車を走らせている際に突然危険な割れ方をしてしまう恐れもあるため、絶対に車の運転をしないでください。

フロントガラスのヒビの修理を自分で行う際の失敗しやすいポイントや注意点
自分でフロントガラスのヒビを修理する際に、いくつか注意すべきポイントがあります。特に初めて作業をする場合、細かなミスが後々の仕上がりや安全性に影響することがあるため、確認しておきましょう。
接着剤が奥まで浸透していない
もっとも多い失敗は、レジン(接着剤)をヒビの奥まで浸透させられないことです。注入の際に気泡が残ってしまうと、その部分がうまく補修されず、ヒビが再び広がってしまう可能性があります。
レジンを注入する際は、焦らずゆっくりと圧をかけながら、ヒビ全体に行き渡るよう丁寧に作業することが大切です。
接着剤を使う前の掃除が不十分
また、作業前の清掃が不十分なまま補修を始めてしまうのもよくあるミスです。ガラス表面に油分やホコリが残っていると、レジンが密着せず、補修効果が大きく落ちてしまいます。
作業前に必ずガラスクリーナーや中性洗剤を使って、ヒビの周辺をしっかりと清掃し、完全に乾燥させるようにしましょう。
接着剤の効果不良はさらなるひび割れの原因に
補修の際に注意したいのが、レジンの硬化不良です。レジンは紫外線によって固まるため、十分な日光に当てるか、UVライトを使用する必要があります。
曇りの日や夕方以降の作業では、レジンが完全に固まらず、再びヒビが広がる原因となるため気を付けてください。
接着剤の削りすぎにも注意
最後に、仕上げでレジンを削りすぎてしまうケースも見られます。硬化したレジンの表面を滑らかに仕上げるため、カッターで削りすぎてしまい、せっかく埋めたヒビの一部が露出してしまう可能性があります。
仕上げは力を入れすぎず、慎重に行いましょう。
作業を始める前にしっかりと準備を整え、焦らず落ち着いて進めることで、DIYでも十分な仕上がりを目指すことができます。
スマホのガラスのヒビを隠す・補修する方法
スマホの画面割れは、ガラスフィルムの装着で隠すことができます。ガラスフィルムは家電量販店やホームセンター、100均などで購入できます。
ガラスフィルムが割れた場合は、張り直せば問題ありません。
ただし、画面が激しく損傷した場合は、データーのバックアップを行ってから、修理業者や携帯ショップへ相談するようにしてください。
ガラスのヒビを隠す方法についてのまとめ
このページのまとめ
・ガラスのひび割れを隠す方法は6つある
・ただし応急処置なのでいつかはプロに依頼する
・フロントガラスは事前の掃除をしっかり行い、日光にしっかり当てる
・スマホはガラスフィルムを貼り、損傷が大きい場合はバックアップをとり修理に出す
家の窓ガラスなどに入ったひび割れが小さい場合は、テープなどで簡単に隠すことができます。
一方で、大規模な補修が必要なら迷わずガラス業者に依頼することをおすすめします。
熱割れの場合は、保険が効けば補修費を安くできる可能性が高いので、確認してみてください。
よくある質問(Q&A)
Q:自分で直した窓ガラスは安全?
A:小さなヒビや欠けに対して正しい手順で補修が行われていれば、応急処置としての安全性はある程度確保できます。ただし、DIY修理はあくまで一時的な対応であり、ガラス本来の強度を完全に取り戻すことは難しいです。
特に車のフロントガラスの場合は、走行中の振動や衝撃、気温差などによってヒビが再発・拡大するリスクがあります。そのため、専門業者に依頼するのが安心です。
詳しくは記事内の「失敗しやすいポイント・注意点」をご覧ください。
Q:どのくらいのヒビまでならDIY可能?
A:一般的に、長さ1〜2cm以内の小さなヒビや「チッピング」と呼ばれる欠け程度であれば、DIYでも補修が可能とされています。また、ヒビが放射状に広がっていないものが対象です。
ヒビの長さが5cm以上ある場合や、複数のヒビが交差している場合などは、自分での修理はおすすめできません。
Q:ヒビの入ったフロントガラスは自分で直せる?
A:条件が揃えば、ヒビの入ったフロントガラスも自分で補修することは可能です。市販のガラスリペアキットを使えば、ヒビの内部に専用のレジン(樹脂)を注入して固定し、目立たなくすることができます。
ただし、補修の仕上がりは作業の丁寧さに大きく左右されるため、慣れていない方や不安のある方は、無理に修理を行わず、専門業者に相談しましょう。
