網入りガラスが熱割れする11の原因と修理・交換費用の相場を解説!

「朝、網入りガラスが割れたんだけど、…これって熱割れ?」「網入りガラスって頑丈そうなのに、なんで熱割れするの?」と疑問に思っていませんか?

太めの線がビッと入っていれば熱割れの可能性が高いです。

中心から網目状にひびが広がっていれば、何かがぶつかって物理的に割れた可能性が高いです。

このページでは、網入りガラスが割れていたら取るべきアクション、網入りガラスが熱割れする理由、その補修の仕方、修理・交換費用の相場などについてご案内していきます。

網入りガラスが割れたら、次の順にアクションを!

網入りガラスが割れた場合のアクション
①怪我しないように片付ける(軍手・厚手のゴム手袋をする)
ガラスの応急処置をする
ガラス修理会社に電話をする
※アパート・マンションの場合は大家さんか管理会社
保険に加入している場合は保険会社に連絡する

網入りガラスが割れているのを発見したら、熱割れかどうかの前に、このような順にアクションをしてください。

とにかく怪我をしないように、軍手をしてから触るようにしてくださいね。

網入りガラスが割れたけど…熱割れって何?原因は?

まずは「ガラスの熱割れ」についてご案内した後、網入りガラスが熱割れした原因についてご案内していきます。

ガラスの熱割れとは?

熱割れとは、ガラスが自然に割れてしまう現象のことです。次のようなメカニズムで起こります。

熱割れのメカニズム
①何らかの理由でガラスが温められる
②ガラスは温度が上昇すると膨張する
③温度が変わらない部分との温度差が生じる
④ガラスに歪みが生じ、ヒビが入る(割れる)

ガラスは直射日光や暖房器具などによって温まり、膨張します。

一方、サッシ部分や日光があたらない箇所、当たりにくい箇所は、温度はそのままのため膨張しません。

膨張している部分としていない部分が発生することで、ガラスに歪みが生じて熱割れが起こる、というわけです。

冷たいガラスコップに急に熱湯を入れると割れるのと同じ原理です。

網入りガラスが熱割れする11の原因

ガラスが熱割れする原因は次の通りです。

原因 概要
①寒暖差 冬場、夜から朝にかけ冷えたガラスが、直射日光を浴びることで急激に温まり、ガラスに温度差が生じる
②結露対策 結露防止のために貼ったシートに熱がこもることで、温度差が生じる
③フィルム フィルムは熱を吸収するため、貼っている箇所と貼っていない箇所で温度差が生じる
④直射日光 直射日光があたっている部分と、サッシやゴムなどに覆われているガラス部分に温度差が生じる
⑤室温と外気温の差 暑い夏や寒い冬はエアコンを使用するため、室温と外気温の差が激しくなり温度差が生じる
⑥劣化 10年以上経つとガラスの強度が弱まり、今まで耐えられた温度差に耐えられなくなる
⑦暖房器具 暖房器具の熱がガラスに当たることで表面温度が上昇し、当たっていない面との温度差が生じる
⑧室外機 室外機から出る熱風がガラスに当たることでガラスの温度が上昇し、当たっていない面との温度差が生じる
⑨遮光カーテン 遮光カーテンと窓の間に熱がこもることでガラスの温度が上がり、温度差が生じる(特に夏場は注意)
⑩ブラインド ブラインドと窓の間に熱がこもることで温度差が生じる
⑪家具 日当たりのよい窓と家具の間に隙間がないと熱がこもり、温度差が生じる

これに加えて、網入りガラスは普通のガラスに比べると熱割れしやすい理由が2つあります。

網入りガラスが熱割れしやすい2つの理由
【理由①】網入りガラスは衝撃に弱い
【理由②】網は金属なので温まりやすい

金属が入っているため衝撃に強いと思われがちですが、実は網入りガラスは意外にも一般のガラスよりも弱いのです。

さらに網入りガラスの網は金属のため温まりやすく、一般のガラスよりも温度差が発生しやすいです。

この2つが、網入りガラスが他のガラスに比べると熱割れしやすい理由です。

「…じゃあ、なんで網入りガラスを使ってるんだろう?」と思われるかもしれません。

その理由は網入りガラスは防火性が高く、火災が起きやすい場所への設置が法律で義務付けられているからです。

それに、割れてもガラスの飛散がしにくいというメリットがあります。

参考)国土交通省「防火設備に係る関係条文等」「窓の防火設備への位置付け」窓ガラスの熱割れが起きるメカニズム

熱割れ以外の網入りガラスが割れる6つの原因

「網入りガラスが割れたのは熱割れではない」と考えられる場合は、次の6つの原因の可能性が高いです。

ガラスが割れる原因 熱割れとの区別
①耐用年数 付きにくい
②金網部分の錆び 付きにくい
③品質が悪い 付きにくい
④物理的な衝撃 付きやすい
⑤自然災害 付きやすい
⑥空き巣被害 付きやすい

「熱割れとの区別」についてご案内した理由は、ガラスが割れた原因によって、保険金が下りたり下りなかったりするからです。

冒頭でもご案内しましたが、物理的に割れた場合は、ぶつかった箇所を中心に網目状にひびが入ります。

ですので、区別・見分けが付きやすいです。

ただ、区別が付きにくい場合があります。それは、網入りガラスが割れやすい状態の場合です。

ガラス自体は劣化しませんが、中の網の錆が増えて膨張し、割れやすい状態になります。

このような状態で、熱割れのような割れた跡があると、区別が付きにくいです。

網入りガラスが熱割れしたら保険が下りる可能性がある!

網入りガラスが熱割れした場合に、修理費用の保険金が出る場合があります。保険の種類と適用条件は次の通りです。

保険の種類 適用条件
火災保険 「破損・汚損損害特約」補償が付帯し、熱割れが「予測できない突発的な事故」と認められた場合
家財保険 熱割れが「予測できない突発的な事故」と認められた場合
クレジットカードの付帯・特約保険 補償範囲に「予測できない突発的な事故」の記載があり、熱割れがそれに相当すると認められた場合

保険に加入していたら、確認してみてください。保険会社によっては、経年劣化と判断され、保険が下りない場合があります

また、工事費用が免責金額を下回る場合は保険金は出ません

例えば、次のような場合は保険金は出ません。

免責金額を下回る場合(保険金が出ない)
免責金額が5万円で、鏡の交換費用が総額3.5万円の場合、免責金額以下なので保険金は出ない

次のような場合は保険金が出ます。

免責金額を上回る場合(保険金が出る)
免責金額が5万円、で鏡の交換費用が総額7万円の場合、免責金額以上なので、差額の2万円の保険金が出る

加入している保険の内容しっかりと確認できればいいのですが、契約内容の確認はかなり面倒ですよね。

ですので、契約書類を持って保険会社に電話し、「その内容はどこに書いてあるか」を確認しながら、話を進めていくとスムーズです。

網入りガラスの熱割れ・ひび割れを自分で補修・応急処置する7つの方法

補修・応急処置する7つの方法を費用が安い順に掲載しました。

補修方法 費用
①テープを貼る 100円~
②保護用フィルムを貼る 100円~
③段ボールを貼り付ける 100円~
④接着剤を注入する 250円~
⑤ガラス用のパテを埋め込む 500円~
⑥ガラス用のコーキング剤を注入する 600円~
⑦ガラスのリペアキットを利用する 3,000円前後

テープを貼る場合、できれば防水性のあるテープか、布製のガムテープをビヒ割れしている部分に貼り付けるようにしてください。

段ボールを使う場合は、ヒビ割れしている部分に段ボールを敷いて、その上からテープを貼り付けます。

接着剤(ガラス専用の接着剤)は、ヒビ割れが大きい場合に向いていませんのでご注意ください。

ヒビが入ってしまった箇所は非常に脆く、放っておくとヒビはどんどん広がっていき、ほんのわずかな衝撃が加わるだけで割れてしまいます

また、ガラスの破片による怪我のリスクがありますし、空き巣被害のリスクが高まります

熱割れしたら元に戻ることはありませんので、あくまで一時的なものと考え、プロに修理をしてもらうようにしてください

熱割れした網入りガラスを修理・交換した場合の費用

網入りガラスの熱割れを修理・交換した場合の費用について、3パターンに分けてご案内します。

網入りガラスの熱割れにかかる費用「3つのパターン」
【パターン①】マンションや賃貸の場合の費用
【パターン②】DIYの場合の費用
【パターン③】プロに依頼した場合の費用

【パターン①】マンションや賃貸の場合の費用

熱割れは自然現象です。そのため、修理費用は管理者が負担する場合が多いです。

すぐに管理会社やオーナーに連絡してください。

【パターン②】DIYの場合の費用

自分で行った場合は、次のような費用と時間がかかります。

内容 費用 時間
網入りガラスの交換 20,000円~ 2時間~
ガラス+サッシの交換 40,000円~ 4時間~

自力で行う場合は、網入りガラスが手元にある状態でも、数時間かかります。

網入りガラスの場合、パテやコーキング処理、熱割れ対策などの知識が必要になるからです。

この他、ガラスだけでなくサッシの交換が必要になる場合もありますし、怪我のリスクもあります。

「DIYが得意で時間がある」「経験がある人が手伝ってくれる」「リスクを許容できる」という人でなければ、プロに依頼することを検討してください。

【パターン③】プロに依頼した場合の費用

内容 費用
網入りガラス代 15,000円~
サッシ代 20,000円~
作業費 10,000円~
ガラス廃棄代 5,000円~
運搬費・出張費など 3,980円~

作業内容に応じて費用がかかりますが、怪我をすることはありませんし、速やかに交換が完了します

ガラスの運搬や廃棄、割れたガラスの処分もしてくれますよ。

参考)【方法②】網入りガラスの交換費用・料金表(プロに依頼)

網入りガラスの熱割れはコリゴリ…予防する7つの方法

網入りガラスの熱割れを修理には、お金も時間もかかります。

もう熱割れをしないようにしたいですよね。ここでは7つの防止対策をご案内します。

防止対策方法 費用
①フィルムやシートを貼らない
②エアコンの冷風や温風を直接ガラスに当てない
③室外機を移動する
④こまめに掃除をする
⑤すだれを設置する 500円~
⑥カーテンの工夫 1,000円~
⑦サッシのゴム部分(グレージングチャンネル)の交換 10,000円~

網入りガラス用の断熱シートをしていても、断熱シートが原因で温度差が生じ、熱割れすることがあります。

遮光方法としては、遮光カーテンではなく、窓の外側にすだれを設置するか新たに内窓を設置するか、その両方をしてみてください。

7つの方法のうち、できる範囲のことに取り組んでみてくださいね。

なかなか難しいとは思いますが、少しでも長持ちさせるために必要です。

網入りガラスが熱割れのまとめ

このページのまとめ
・熱割れの原因はガラスの温度差が原因
・網入りガラスは一般のガラスより熱割れしやすい
・熱割れしたら応急処置後、早急に交換する

網入りガラスは一見、頑丈そうに見えますが、実は衝撃に弱く、金属の網がある分、一般的なガラスより熱割れしやすいです。

熱割れを発見したら、怪我しないように片付けて、ガラス修理会社(もしくはアパート・マンションの責任者)に電話し、保険に加入している場合は保険会社に連絡をしてください。

お電話1本でスピーディーに解決!ガラスの修理・交換、最短5分で手配!ご相談・お見積りだけでもOK!お気軽にお電話ください。お見積り無料、フリーダイヤル0120-688-672、日本全国対応 365日年中無休 受付時間:24時間 0120-688-672