「障子ガラス、交換するなら割れにくいアクリルがいいけど、DIYでできる?」
「障子ガラスをアクリルに交換する費用って、どれぐらい?」
と、お考えの方は是非この記事をチェックしてください。
この記事では、障子ガラスをアクリル素材の板に交換するべきかメリットとデメリットを比較しながら分かりやすく解説しています。
また、DIYでアクリル素材を障子に取り付けるときのポイント、ガラス業者に依頼した場合の費用相場についても、ご案内しています。

目次
【メリットvsデメリット】障子ガラスはアクリル素材に交換するべき?

ガラスがはめ込まれた障子のことを「障子ガラス」といいますが、障子全体がガラスの「硝子戸」、上半分は障子紙で下半分にガラスがはめ込まれた「雪見障子」など、いくつかの種類があります。
家の中にある障子ガラスを割れにくいアクリル素材へ交換すると、うっかり手をついたり、子どもがぶつかったりしても怪我をするリスクが低いため、安全性の面で大きなメリットがあります。
一方で、アクリル素材は表面が傷つきやすい、耐熱性がガラスほど高くはないといった特性があり、ガラスの代替品・代用品として使うには、比較検討すべきポイントがあります。
また、最近ではポリカーボネートというアクリルよりさらに割れにくい素材もあるため、各素材のメリットとデメリットを比較し、どの素材がお自信の住まいに適しているか確認しましょう。
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ガラス | ・表面に傷がつきにくい ・寒さや熱に強い ・劣化しにくい ・透明度が高い ・不燃素材 |
・割れやすい ・重い ・加工が難しい ・アクリルより高価 |
アクリル | ・割れにくい(ガラスの50倍) ・軽い(ガラスの半分程度) ・加工がしやすい ・ガラスと同等の透明度(光透過率92-94%) ・ガラスより安価 |
・ガラスに比べ表面に傷がつきやすい ・耐熱性が低い(-30℃~80℃) ・可燃性あり |
ポリカーボネート | ・割れにくい(ガラスの250倍) ・軽い(ガラスの半分程度) ・加工がしやすい ・寒さや熱に強い(-100〜140℃) ・アクリルより燃えにくい |
・アクリルよりも表面に傷がつきやすい ・透明度が低い(光透過率87-89%) ・アクリルより高価 |
比較すると、割れやすさや破片でケガをするリスクが気になる方は、アクリルかポリカーボネートを選択するべきでしょう。
アクリル・ポリカーボネートはプラスチックの一種で、強度がそれぞれガラスの50倍・250倍あり、割れにくくケガをしにくいので、小さいお子さんや高齢者、犬や猫などのペットがいる人におすすめです。
また、アクリルはガラス、ポリカーボネートに比較して安価という魅力があります。
ただし、アクリル、ポリカーボネートのデメリットも念頭に置かなければいけません。
アクリルは、可燃性があるため、火が近い環境で使うのは火災の原因となるおそれがあります。
また、ガラスと比べて表面が傷つきやすいため、硬いものに当たると表面が汚く見えてしまう可能性も。
ポリカーボネートはアクリルに比べて高く、価格面のメリットはありません。
また、アクリルよりさらに傷がつきやすく、透明度が低いという性質から、ガラスような美しい使用感を大切にする方には向かないかもしれません。
以上より、障子ガラスの素材は以下のように選択するのが良いでしょう。
- 割れやすさが気にならず、部屋の美観を損ないたく方はガラス素材
- 火から離した環境で使用できる前提で、割れたときの安全性と安価である点を重視する方はアクリル素材
- 価格を気にせず、美観よりとにかく堅牢なものをご所望の方はポリカーボネート素材
障子ガラスをDIYでアクリルに交換する手順と費用
DIYで、障子ガラスを安価で割れにくいアクリル素材に交換する手順、必要な道具や費用感について解説していきます。
障子ガラスをDIYでアクリルに交換する手順
障子ガラスのガラスをアクリルに交換する手順は次の通りです。
なお、雪見障子、ガラス戸(硝子戸)なども手順は変わらないので、同様の流れで問題ありません。
手順 | ポイント |
---|---|
①アクリル板を購入する | まず、サイズを測ります。一般的な障子ガラスは910mm×610mmです。 また、アクリル板が薄いと木枠から外れてしまう場合があるため、厚さも確認しましょう。ガラスの専門業者は専用のゲージで厚さを測定しますが、無ければメジャーを使いましょう。2mm-3mmくらいの厚さが主流です。 |
②戸を外す | 障子戸を上に持ち上げて、下から引き抜きます。 障子の枠が汚れていたら、紙やすりをかけるとキレイになります。 |
③ガラスを外す | 木枠のネジを緩め、ガラスを外します。 木枠にネジがない場合は、上辺などガラスが外れそうな場所を探してみてください。 難しいと思ったらガラスの専門業者に相談することを検討しましょう。ガラスを外すところで失敗すると割れて手を切る可能性があります。 |
④外したガラスを片付ける | 自治体のルールに沿って処分してください。 新聞紙などにくるみテープでしっかりと固定し、ゴミ袋へ入れて捨てる危険物として自治体が多いと思います。 |
⑤アクリルを取り付ける | アクリル板を木枠に差し込み、ネジを締めます。 |
⑥戸を戻す | 外すときと同じ要領ではめることができます。 |
ガラスの外し方、アクリル板のはめ方は障子戸により異なりますので、上記の手順を参考に作業をしていきましょう。
なお、アクリル板はガラスに比べて表面が傷つきやすいため、取り付ける際には十分に注意が必要です。
障子ガラスをDIYでアクリルに交換する道具・費用
こちらは事前に準備する道具です。
DIYに必要な道具
・ドライバー
・軍手
・新聞紙
・テープ
・ゴミ袋
・錐(キリ)
・アクリル用カッター(400円前後)
・アクリル
アクリル板の費用は、幅450mm×高さ450 mm×厚さ2mmで1,500円前後、幅600mm×高さ900mm×厚さ2mmで3,000円前後です。
道具を全部そろえたとしても総額で5,000円~10 ,000円くらいの費用を見ておけば問題ないでしょう。
アクリル板は大型ホームセンターであってもカットに対応していないところが多く、その場合、自分でカットしなければなりません。
カットは、アクリル用カッターで削り取るように何回か刃を入れてから割り切ると上手くいきます。
ただ、カット作業はmm単位の計測やカッターの扱いにコツがいるため、自信がないときは、プロに交換を依頼することをおすすめします。
障子ガラスのアクリルへの交換をガラスの専門業者に依頼するときの費用と注意点

障子ガラスのアクリル素材への交換を専門業者に依頼した場合の費用感は、およそ15,000円~20,000円です。
金額は枚数、サイズ、障子戸の種類によって変わり、曇りガラス風のものやデザインが入ったものは、少し高くなります。
なお、業者に依頼する際の注意点は、悪質な修理業者に騙されないようにすることです。
例えば、作業前に見積りを出さない、見積りが上記の相場よりかけ離れて高い場合には、一度発注を保留して別の業者に依頼することを検討しましょう。
作業開始前に金額を提示し、作業内容の説明をしっかりしてくれる業者にお願いするようにしてください。

障子ガラスをアクリルではなくガラスに交換する際の費用

ガラスとアクリルのメリットとデメリット比較した結果、ガラスに交換したいと考えている方は、こちらの情報をご覧ください。
DIYでガラスに交換する際の費用
障子ガラスは、サイズや機能、デザインで価格が以下のように大きく変動します。
ガラスの種類 | 価格 |
---|---|
板ガラス | 11,000円~ |
すりガラス | 13,000円~ |
かすみガラス | 13,000円~ |
ぼかし山水 | 13,000円~ |
デザインガラス | 15,000円~ |
フロストガラス | 18,000円~ |
※こちらの表は、900mm×600mm(厚さ3mm)のサイズのガラスの価格例です
ホームセンターで取り扱っていることもありますが、最近はネットの注文が便利です。
ガラスは割れやすく、割れたときにケガをするリスクが高いため、慎重に作業を行う必要があります。
水平な台、ガラスカッターなど、道具の準備もアクリル板よりハードルが高いと思います。
また、DIYで取り付けるのは、慣れていないと相当時間がかかるでしょう。
DIYが得意な方なら、是非挑戦していただきたいと思いますが、自信のない方はプロに依頼するのが無難でしょう。
業者に依頼する費用の目安
ガラスの交換を専門業者に依頼する際の金額の目安をご案内します。
ガラスの種類 | 費用 |
---|---|
板ガラス | 20,000円~ |
スリガラス | 23,000円~ |
ぼかし山水 | 30,000円~ |
価格はガラスの種類、サイズによって差があります。
業者によっては在庫を取り寄せる必要があるので、ガラスの種類やデザインにこだわりがある場合は、発注対応など時間がかかるケースがあることを念頭に置きましょう。
障子ガラスをアクリル素材に交換することについてのまとめ
このページのまとめ
・アクリル素材への交換はメリット・デメリットを考える必要がある
・DIYの費用感は総額で5,000円~10 ,000円くらい、プロに依頼する場合は15,000円~20,000円くらい
・DIYによる障子ガラスの交換作業は安く済ませられるが、初心者には難しい
・プロに依頼する場合は作業開始前に見積りを提示し、丁寧な説明をしてくれる修理業者に依頼する
DIYで障子ガラスをアクリルに交換するのは安く済むものの、プロに依頼する差額は10,000円程度です。
割れる心配がなく、安価なアクリルへの交換を検討している場合は、差額と失敗のリスクを比べて考えてみましょう。
