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窓ガラスの種類一覧!全12種類の名称・特徴・価格で比較

「窓ガラスにはどのような種類があるの?」
「窓ガラスの種類を変えたいけど、どう選べばいいの?」
このようなお悩みがある方は是非この記事をご覧ください。

窓ガラスの種類を12種に分類し、それぞれの特徴、価格を解説しています。

窓ガラスの修理や交換を検討している方は、是非参考にしてください。

窓ガラスの種類一覧!12種類の特徴と価格表

窓ガラスは主に以下の12種類に分類することができ、それぞれの特徴は次の通りです。

窓ガラスの種類一覧とその特徴

ガラスの種類 特徴
フロートガラス(単板ガラス) 透明のガラスで、採光性や透視性が高く安価
他のガラスに比べ断熱性、防犯性が低く、最近の新築に採用されることはほとんどない
型板ガラス(凸凹ガラス) 片面に型模様をつけたガラス、外からの視線を遮る
フロストガラス(すりガラス)

表面が乳白色のガラス、外からの視線を遮る
表面に金剛砂と言われる砂を吹き付ける「サンブラスト加工」がされたものを「すりガラス」といいます。
「すりガラス」のザラザラした表面にフッ素でコーティングしたものを「フロストガラス」といいます。

網入りガラス(飛散防止ガラス) ガラスの中にワイヤーが入っているガラス、防火・耐火性が高い
強化ガラス フロートガラスの3~5倍の強度があるガラス
エッチングガラス(彫刻ガラス) 表面に絵柄を付けたガラス、外からの視線を遮る
熱反射ガラス(ミラーガラス) 表面に薄い反射膜を施したガラス、遮熱効果があり外からの視線を遮る
熱線吸収板ガラス(色ガラス) ガラスと金属を加えたガラス、遮熱効果があり外からの視線を遮る
複層ガラス 2枚以上のガラスの間に空間を設けたガラス、断熱・遮熱効果がある
Low-E ガラス(エコガラス) ガラスを特殊な金属でコーティングしたガラス、断熱・遮熱効果がある
防犯ガラス(合わせガラス) 2枚以上のガラスの間に樹脂膜を挟んだガラス、割れづらい
防音ガラス(合わせガラス) 2枚のガラスの間に中間層を挟んだガラス、音が通りづらい

窓の種類とガラスのサイズ

価格はサイズによって異なりますが、使われることの多い窓の種類を2つ紹介します。

・90x90cm…腰高窓用のガラス

一番多いタイプの窓が腰高窓です。
その名の通り、腰より高い位置にある、どの家にもある窓です。

 

・90x180cm…掃き出し窓用のガラス

リビングにある大きめの窓です。人間が無理なく出入りできる大きさです。

窓ガラスの種類ごとの価格表(一覧)

ガラスの種類 ①価格(90x90cm) ②価格(90x180cm)
フロートガラス(単板ガラス) 10,000円~+税 15,000円~+税
型板ガラス(凸凹ガラス) 17,000円~+税 24,000円~+税
フロストガラス(すり板ガラス) 17,000円~+税 24,000円~+税
網入りガラス(飛散防止ガラス) 25,000円~+税 35,000円~+税
強化ガラス 15,000円~+税 25,000円~+税
エッチングガラス(彫刻ガラス)
※希望のデザインの加工を依頼する場合には、デザイン料などにより、さらに高くなります
30,000円~+税

50,000円~+税

熱反射ガラス(ミラーガラス) 18,000円~+税 35,000円~+税
熱線吸収板ガラス(色ガラス) 29,000円~+税 42,000円~+税
複層ガラス 21,000円~+税 35,000円~+税
Low-E ガラス(エコガラス) 26,000円~+税 43,000円~+税
防犯ガラス(合わせガラス) 22,000円~+税 35,000円~+税
防音ガラス(合わせガラス) 24,000円~+税 39,000円~+税

ガラスの価格は、サイズ、厚さによって変わります。

【種類①】フロートガラス(単板ガラス)

フロートガラスの特徴は、透明かつ表面のゆがみが少なく、採光性や透視性に優れていることです。
断熱や防音といった特別な機能がないかわりに、最も安く購入できます。

古い住居に使用されていることが多く、在庫が多く、割れてもスムーズな交換ができます。

断熱性、防犯性が低いため、新築の住居に使われることはほとんどありません。

【種類②】型板ガラス(凸凹ガラス)

型板(かたいた)ガラスは、型模様の凸凹(でこぼこ)が光を乱反射し、外からの視線を適度に遮ることができます。
凸凹のロールと平らなロールの間にガラス生地を通して成形するロールアウト製法で作られます。

プライバシーを守りつつ、適度な可視光透過率を持つため、部屋の明るさを保てる点もメリットです。

型模様は、主に霞模様と梨地模様の2種類で、窓の他、トイレや浴室、室内の間仕切り、食器棚など、室内に使用されるケースがほとんどです。

【種類③】フロストガラス(すりガラス)

フロストガラスは、片面のみサンドブラスト加工(金剛砂の吹きかけ)がされ、その上にフッ素コーティングで表面処理した乳白色の半透明、滑らかな触り心地のガラスです。

すりガラスは、サンドブラスト加工のみされており、乳白色の半透明ですが表面がザラザラしています。
表面や汚れやすく、水に濡れると透明になるというデメリットがあります。

フロストガラスは、汚れにくく、水に濡れても視線を遮る効果はそのままなので、すりガラスより幅広い場所に使うことができます。

【種類④】網入りガラス(飛散防止ガラス)

網入りガラスはガラスの中に網(ワイヤー)が入っており、台風や火災があっても飛散したり、崩れ落ちたりしません。
一方で、ワイヤーとガラスの熱膨張の差などにより熱割れを起こしやすいことがデメリットといえます。
熱割れについては、こちらの記事にて確認してください。

飛散防止ガラスには網入りガラスも含めて次のような種類があります。

飛散防止ガラスの種類

・網入りガラス
・強化ガラス
・防犯ガラス

【種類⑤】強化ガラス

強化ガラスは、フロートガラスや型板ガラスなどを約650~700℃で加熱加工し、均一に急冷し強度を高めた作られたガラスです。

一般的なガラスの3~5倍程度の衝撃や荷重、負圧に耐えられることができます。
割れると、破片が細かい粒状になり弾け飛ぶため、飛散防止フィルムを併用することをおすすめします。
商業施設のディスプレイ、食器など、様々な用途に使われています。

一方で、価格が高いことがデメリットといえます。

【種類⑥】エッチングガラス(彫刻ガラス)

エッチングガラスはガラス表面にエッチング加工で装飾を施したガラスのことです。

エッチング加工とは

・絵柄を保護膜で覆い、フッ化水素と硫酸に浸すことで腐食させる加工技術
・近年では、研磨剤をガラス表面に吹き付ける「サンドブラスト技法」でガラスの表面を装飾している

エッチングガラスは、デザイン性の高い装飾ができること、絵柄による目隠しで外からの視線を遮ることができる点がメリットと言えます。

さまざまな絵柄をエッチング加工できるため、デザイン性を高めるためにも用いられます。

一方で、特殊な加工が必要なため金額が高くなります。
特に、自分好みの柄にオーダーメイドで加工してもらうような場合は、デザイン料等もかかるため、900mm×900mmで100,000円を超えることもあります。

【種類⑦】熱反射ガラス(ミラーガラス)

熱反射ガラスは、表面に薄い反射膜(金属膜)を施したガラスのことで、ビルや自動車に使われるケースがほとんどです。

特徴は、日射光を反射するため冷房効率が上がること、外からの視線を遮ることができることです。

【種類⑧】熱線吸収板ガラス(色ガラス)

熱線吸収板ガラスは、原材料に金属(鉄・コバルトなど)を混ぜ込み色付けしたガラスで、ビルなどで用いられます。

特徴は、日射光を吸収するため遮熱効果で冷房効率が上がること、柔らかい日差しが入るようになることです。

ガラス自体が温まりやすくなるため、使用する環境によっては熱割れすることがあります。

【種類⑨】複層ガラス(ペアガラス、トリプルガラス、真空ガラス)

複層ガラスは、複数のガラスから構成されたもので、中間層が設けられているのが特徴です。
中間層の使い方が様々で、スペーサーと呼ばれる金属の部品を入れるもの、アルゴンガスという熱伝導の低いガスを注入したものと、選択肢が多くあります。

1枚のガラスに比べ断熱性・遮熱性が高く、結露しにくいというメリットがあります。
このため、近年のほとんどの新築の窓ガラスで使われています。

ペアガラス・トリプルガラス・真空ガラスの違い

ペアガラスはAGCの登録商標で複層ガラスの一種で、一般的に「複層ガラス」と言うと2枚の複層ガラスのことを指します。

ガラスが3枚の複層ガラスは「トリプルガラス」と呼ばれます。

ガラス間が真空の場合「真空ガラス」と呼ばれます。

デメリットはなんといっても価格が高いことです。

フロートガラスを使用している窓ガラスにそのままの複層ガラスを設置することはできないため、複層ガラスへのアップグレードを検討する場合はガラスの専門業者に相談しましょう。

ペアガラスについては、「ペアガラス(複層ガラス)とは?メリットやデメリット、防犯性能について」で詳しく解説しています。

大手の複層窓ガラスの種類

YKK APやLIXILといった大手では、多くの窓ガラス用の複層ガラスを製造しています。

■YKK APの窓ガラスの種類

名称 種類
APW 430 トリプルガラス
APW 330 複層ガラス
エピソードⅡ NEO 複層ガラス

■LIXIL(リクシル)の窓ガラスの種類

名称 種類
レガリス 5層ガラス
樹脂窓 EW 複層ガラス、トリプルガラス
サーモスⅡ-H 複層ガラス
サーモスL 複層ガラス
樹脂窓 EW サーモスA

断熱窓への交換は、断熱性・遮熱性を高めることも目的する場合、補助金が出るケースがあるので、上手に活用してください。

【種類⑩】Low-E ガラス(エコガラス)

Low-Eガラスは、特殊な金属でコーティングしたガラスを使用した複層ガラスです。

Low-Eとは?

Low-E=Low Emissivityの略で低放射率

このガラスの特徴は、一般的な複層ガラスよりもさらに断熱性・遮熱性が高いことです。

一方で、価格が高く、取り付けられないサッシが多いというデメリットがあります。

Low-Eガラスへの交換を希望する場合は、サッシのリフォームが必要になることがありますが、アタッチメント工法によりそのまま設置することができることもあります。
自宅の窓にLow-Eガラスの設置ができるか、一度ガラスの専門業者に相談すると良いでしょう。

【種類⑪】防犯ガラス(合わせガラス)

防犯ガラスは2枚以上のガラスの間に樹脂膜を挟んだ合わせガラスです。

耐貫(たいかん)性が高く、侵入に対して5分以上防御できる点がメリットと言えます。

「5分以上の防御」の意味とは?

戸建住宅の場合、空き巣の侵入経路は窓が約6割を占めています。

空き巣の大半が2~5分以内に侵入できなければ犯行を諦めることから、防犯ガラスは十分な防犯効果があると言えるでしょう。

【種類⑫】防音ガラス(合わせガラス)

防音ガラスは、2枚のガラスの間に中間層を挟んだ合わせガラスで、十分な防音効果を得られます。
ただ、防げない音もあるため、詳しくは「防音ガラスで防げない音もある」をご覧ください。

窓ガラスの種類と併せてサッシについても知っておこう!

窓ガラスをはめ込んでいる枠のことをサッシと言います。

窓ガラスの種類によって、必要なサッシが異なるため、特徴について押さえておくと良いでしょう。

種類 メリット デメリット
アルミサッシ ・軽い
・サビにくい
・とても長持ちする
・夏暑く、冬寒い
・結露する
・ヒートショックの原因になりやすい
アルミ樹脂複合サッシ ・コスパがイイ
※アルミと樹脂のいいとこどり
・現在の主流
・アルミに比べると金額が高い
樹脂サッシ
※塩化ビニル
・断熱性、気密性が高い
・結露しづらい
・長持ちする
・デザインが豊富
・アルミや複合サッシよりも金額が高い
木製サッシ ・木のぬくもりがある
・断熱性が高い
・結露しづらい
・最も高額
・劣化しやすい(3年~)
・定期的なメンテナンス必須

昔に建てられた住宅やアパート、マンションではアルミサッシが使われていますが、断熱性が無く、結露しやすい点がデメリットです。

結露を放っておくと、室内や壁の内部がカビて劣化してしまうことがあります。
「結露を何とかしたい」方は、次の3つを検討してみましょう。

窓の結露を改善する3つの方法

・窓ガラスだけの交換
・ガラスに合わせたサッシの交換
・リフォーム

窓ガラスだけを断熱性の高いものに変える場合、フロートガラスからの交換はアタッチメント工法に限定されます。
また、ガラスに出る結露は軽減されますが、サッシ部分の結露は改善しません。

窓ガラスとサッシを両方交換するなら、アルミ樹脂複合サッシを選択するとコストパフォーマンスが良いでしょう。
オール樹脂サッシは高額ですが、サッシ部分の結露は大幅に改善されます。

リフォームの場合には、カバー工法、はつり工法があります。
はつり工法は、既存の建物の壁を削り取るため、金額も工期もそれなりにかかることを念頭に置きましょう。
カバー工法は、工期が窓一つで半日程度と短く、廃材も少なく経済的なことが魅力です。
ただ、外観に違和感が出ることもあるため、リフォーム会社や工務店と良く相談して決めていきましょう。

窓ガラスの種類を変える2つの方法

窓ガラスの種類を変えるには、次の2つがあります。

ポイント

・DIYで自分で窓ガラスの種類を変える
・業者に依頼して窓ガラスの種類を変える

それぞれご案内していきます。

DIYで自分で窓ガラスの種類を変える

窓ガラスは、必要な工具とガラスを揃えれば、自分で交換することができます。
ただし、ガラスはホームセンターで取り扱っていないこともあるため、その場合は通販サイトで購入しましょう。
通販サイトでガラスを購入する際は、ガラスのサイズを正しく計測しなければなりません。

具体的な計測の仕方や交換手順などは「窓ガラスの交換を自分でする方法」で確認してみてください。

窓ガラスのを自分で交換することはできますが、作業に時間がかかり、割れやすいガラスを扱うのにコツがいります。
作業中にガラスを割って怪我をするリスクがあるため、DIY初心者は専門の業者に依頼することをおすすめします。

②業者に依頼して窓ガラスの種類を変える

ガラスの専門業者は、作業時間も早く、仕上がりもキレイです。
「時間が無い」「DIYは苦手」という方は、専門業者に依頼することをおすすめします。

専門業者に依頼した場合の費用感は、前出の窓ガラスの価格表に、作業料金(4,000円~)を加算した金額になります。
作業料金は、高所作業やエレベーターの有無により、上下しますが、特殊な作業がなく、搬入が容易であれば10,000円前後くらいが一般的です。

窓ガラスの種類ごとの価格表(再掲)

ガラスの種類 ①価格(90x90cm) ②価格(90x180cm)
フロートガラス(単板ガラス) 10,000円~+税 15,000円~+税
型板ガラス(凸凹ガラス) 17,000円~+税 24,000円~+税
フロストガラス(すり板ガラス) 17,000円~+税 24,000円~+税
網入りガラス(飛散防止ガラス) 25,000円~+税 35,000円~+税
強化ガラス 15,000円~+税 25,000円~+税
エッチングガラス(彫刻ガラス)
※希望のデザインの加工を依頼する場合には、デザイン料などにより、さらに高くなります
30,000円~+税

50,000円~+税

熱反射ガラス(ミラーガラス) 18,000円~+税 35,000円~+税
熱線吸収板ガラス(色ガラス) 29,000円~+税 42,000円~+税
複層ガラス 21,000円~+税 35,000円~+税
Low-E ガラス(エコガラス) 26,000円~+税 43,000円~+税
防犯ガラス(合わせガラス) 22,000円~+税 35,000円~+税
防音ガラス(合わせガラス) 24,000円~+税 39,000円~+税

窓ガラスの種類についてのまとめ

このページのまとめ

・窓ガラスは12種類ある
・種類ごとに特徴があり、価格が異なる
・窓ガラスの交換はDIYよりもプロへの依頼がおすすめ

窓ガラスの種類は全部で12種類あり、それぞれ特徴や用途が異なります。
自宅の状況に合わせて適切な窓ガラスを選択・設置するには、プロのガラス業者に依頼することをおすすめします。
ガラスお助け本舗は、加盟店規約に準拠した品質の高い業者をご紹介し、適正価格での窓ガラス交換をご提案いたします。

  • この記事を書いた人

ガラスお助け本舗編集部

ガラスお助け本舗編集部は、
生活トラブルにおけるガラスの情報を発信する専門チームです。

「ガラスのトラブルを解決したい」という強い思いのもと、
現場で得た知識や経験を活かし、
ガラスの専門家から寄せられた意見も参考にしながら、
読者の皆様にとって本当に役立つコンテンツを目指します。

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