「防音ガラスの価格っていくらぐらい?交換費用も知りたい。」と考えていませんか?
・電車や車の騒音がうるさい
・子供が生まれた
・楽器を弾きたい
など、様々な理由で防音窓に交換する人が増えてきています。
このページでは、それぞれの状況に最適な防音ガラスの価格について、分かりやすく解説するので、参考にしてください。

目次
価格を知る前に…防音ガラスとは?メリット・デメリットを解説!

防音ガラスに交換するにあたって、十分な知識を持っていれば失敗や後悔する可能性がグンと下がります。
値段を知る前に、仕組みや種類、メリット・デメリットについて紹介していきます。
防音ガラスとは?2種類の防音ガラスのメリット・デメリット
防音ガラスとは、2枚のガラスの間に中間層を挟み防音効果を高めたガラスのことで、「防音合わせガラス」と「異厚複層ガラス」の2種類があります。
・2種類の防音ガラス
種類 | 概要 |
---|---|
防音合わせガラス | 中間層に音の振動(音波)を熱に変える特殊な中間膜を挟んだもの |
異厚複層ガラス | 防音できる音が異なる厚みの違うガラスの間に、空気の層を挟んだもの |
それぞれのメリットとデメリットは次のとおりです。
・防音合わせガラスのメリット・デメリット
防音合わせガラスのメリット
・静かな環境が手に入る
・ガラスの破片が飛散しにくい
・防犯対策や防火対策にもなる
・紫外線カット効果がある
防音合わせガラスのデメリット
・防音できない音がある
・普通のガラスに比べて費用が高い
・普通のガラスに比べて重い
・災害時に窓を割って逃げるのが難しい
防音合わせガラスは特殊膜があることで割れにくく、防犯や防火の効果もある一方で、特殊なガラスということもあり普通のガラスよりも費用は高くなってしまいます。
・異厚複層ガラスのメリット・デメリット
異厚複層ガラスのメリット
・静かな環境が手に入る
・結露を防ぐ
・断熱性に優れている
異厚複層ガラスのデメリット
・防音できない音がある
・低音域の音(250Hz~500Hz)には不向き
・防犯性はない
・普通のガラスに比べて費用が高い
異厚複層ガラスは250Hz~500Hzの音(250Hzの音=いびきや大型犬の鳴き声など、500Hzの音=男性の日常会話の声など)は防げません。
防音ガラスに交換するといっても、メリット・デメリットを踏まえて検討する必要があります。
参考
テクセル「音の大きさや高さの目安」
防音ガラスの効果
防音合わせガラスの内窓(内窓プラスト/大信工業)を閉めると、外からの音はほとんど聞こえなくなります。
防音ガラスの効果=遮音性能は、次のような等級で表示されているので、参考にしてください。
等級 | T1 | T2 | T3 | T4 |
---|---|---|---|---|
遮音性能 | 25dB以上 | 30dB以上 | 35dB以上 | 40dB以上 |
dB(デシベル)は音の強さを表す単位です。防音ガラスを利用することでdBが減ります。
・防音ガラスの導入効果例
数字で分かる!防音ガラスのビフォーアフター
「ステレオの大音量」は約90dBです。遮音性能の等級がT3の防音ガラスを入れると約35dB程度の遮音をしますので、ステレオの大音量(約90dB)は約55dBになります。
55dBは「エアコンの室外機」「小鳥のさえずり」程度のため、この程度下がれば十分な効果といえます。
T3の防音ガラスを使うことで、理論上、日常の音のdBは次のように変わります。
音の種類 | 音の大きさ | T3の防音ガラスによる効果 |
---|---|---|
図書館、昼間の閑静な住宅街 | 40dB | 5db |
エアコンの室外機、小鳥のさえずり | 50dB | 15db |
走行中の車内、デパート店内、普通の会話、目覚まし時計 | 60dB | 25db |
テレビの大音量、セミの鳴き声、大声での会話、電話のベル、高速道路走行中の車内、主要道路(30m内) | 70dB | 35dB |
救急車のサイレン、交通量の多い道路(30m内)、パチンコ店内 | 80dB | 45dB |
ステレオの大音量、カラオケの音、犬の鳴き声(3~5m程度) | 90dB | 55dB |
トラックの走行音、ピアノの大きな音、電車のガード下 | 100dB | 65dB |
自動車のクラクション | 110dB | 75dB |
落雷、工事現場の音、飛行機のエンジン音 | 120dB | 85dB |
60dB程度の音は「気にならない音」のため、「トラックの走行音」「ピアノの大きな音」「電車のガード下の音」までは遮音性能T3の防音ガラスでカバーできます。
一般的な音なら十分な効果を得られますが、そこまでの防音が必要ないのであればT2でもいいかもしれません。
このあたりは防音ガラスの取り扱いが豊富なガラス交換業者と相談して決めるのが良いでしょう。
防音ガラスで防げない音もある
音には空気伝搬音(くうきでんぱんおん)と固体伝搬音(こたいでんぱんおん)の2種類があり、固体伝搬音や救急車、パトカーのサイレンの音は防音ガラスで防げません。
音の種類 | 内容 | 具体例 |
---|---|---|
空気伝搬音 | 空気中を振動して伝わってくる音で、建物や塀が邪魔することにで小さくなり、距離が遠くなると聞こえなくなる | 人の話し声、スピーカー、テレビ、掃除機、ピアノなどの音 |
固体伝搬音 | 振動が伝わって聞こえてくる音で、伝わる物の性質で音の伝わり方が変わる | 車が通る音、電車が走る音、子供の走る音、ドアの開閉音、工事の音 |
固体伝搬音は振動によるもので、空気と地面から家内にまで伝わってきます。
そのため、住居が交通量の多い道路に面していたり、電車の線路がすぐそばにあると、防音ガラスにしても音が聞こえてしまう可能性が高いです。
最強の防音ガラスはどれ?比較してみた!
最強の防音ガラスはどれなのか、各社の防音合わせガラスと異厚複層ガラスの数字を見ていきましょう。
・防犯合わせガラス
防犯合わせガラスは中間層の厚みで防音効果が変わります。
メーカー名 | 商品名 | 中間層の厚みと等級 | |
---|---|---|---|
AGC | ラミシャット30 | 6㎜ | T-2 |
ラミシャット35 | 8~11.8㎜ | T-3 | |
日本板硝子 | ソノグラス | 8㎜ | T-2 |
スペーシア静 | 9.2~11.7㎜ | T-3 | |
セントラル硝子 | ラミレックスソネス30 | 6㎜ | T-2 |
ラミレックスソネス35 | 12.8㎜ | T-3 |
・異厚複層ガラス
異厚複層ガラスはガラスの厚みで防音効果が変わります。
メーカー名 | 商品名 | ガラスの厚みと等級 | |
---|---|---|---|
AGC | マイミュート | 8㎜+5㎜ | T-3 |
YKKap | 異厚複層ガラス | 6㎜+4㎜ | T-2 |
セントラル硝子 | ペアレックスソネスネオ | 6㎜+8㎜ | T-3 |
ペアレックスソネスネオ(セントラル硝子)が6㎜+8㎜で最も厚いため、理論上は最強の防音ガラスといえます。
ただしあくまで数字の上であり、住居のサッシ・窓枠の材質や状態によって実際の効果は変わってくるため注意が必要です。
なお、通常のサッシに入るガラスの厚みは3㎜~6㎜のため、サッシや窓枠によってはアタッチメントを付けたり、サッシごとの交換が必要になる場合があります。
どうするべきか判断に迷った際は、防犯ガラスに詳しいガラス専門業者に問い合わせてみてください。

防音ガラスに交換する2つの方法と費用の相場
防音ガラスに交換する方法は2つあります。
方法 | 費用 |
---|---|
防音ガラスを購入して交換する(DIY) | 25,000円~ |
ガラス交換の専門業者に依頼する | 60,000円~100,000円 |
【方法①】防音ガラスを購入して交換する(DIY)

ネットで防音ガラスを購入し、DIYで設置する方法の場合、費用は25,000円~です。
・防音ガラスの料金例
防音ガラス名 | 価格(90㎝×90㎝) |
---|---|
ラミシャット30(AGC) | 約6万円 |
ラミシャット35(AGC) | 約8.5万円 |
ソノグラス(日本板硝子) | 約3万円 |
T2の防犯合わせガラス | 約2.5万円 |
T3の防犯合わせガラス | 約3.6万円 |
マイミュート(AGC) | 約3.5万円 |
メーカーやによって価格差あり、等級、サイズの大きさで価格が変わります。
防音ガラスは厚みがあり、住居のサッシに入らない場合は、業者に依頼することになるでしょう。
サッシが問題無くても、一人での作業は難しく、相応の時間と労力がかかります。
【方法②】ガラス交換のプロに依頼する

ガラス交換のプロに依頼する場合の費用の相場・防音ガラス代込みで相場は6.5万円~15万円と幅が広いです。
サイズやガラスの種類、業者によって交換・修理の費用が変わります。
DIYと違い、連絡をし見積もりを取り、依頼した後はお任せするだけなので面倒なことは一切ありません。
防音ガラスに交換する際は、次のような業者に依頼することをおすすめします。
防音ガラスの交換業者選びの3つのポイント
【ポイント①】取り扱っている防音ガラスが豊富
【ポイント②】防音ガラスへの交換実績がある
【ポイント③】アフターフォローがある
たとえば、クレジットカードやQRコード決済に対応している、24時間・365日対応しているなどが望ましいでしょう。
防音ガラスに交換したいけど、賃貸の場合はどうする?

賃貸に住んでいる人でも防音ガラスにすることはできますが、後でトラブルの無いように、管理会社や大家さんに「防音ガラスに交換して良いか」「古い窓ガラスをどうするか」などを確認してください。
DIYでは床を傷つけてしまうリスクがあるため、防音ガラスも対応できるガラス交換業者に依頼することをおすすめします。
防音ガラスに交換する以外の窓の防音の方法と費用
防音ガラスについて紹介してきましたが、他にも次のような防音対策があります。
防音の方法 | 費用 |
---|---|
二重窓(内窓)を設置する | 80,000円~ |
防音ガラスシート・フィルムを使う | 5,000円~ |
【方法①】二重窓(内窓)を設置する

二重窓(内窓)とは、既存の窓はそのままで枠を取り付け新たにもう1枚窓を取り付ける方法です。
T3の防音ガラスを使えば、防音効果はT4(40db以上)になりますが、費用は80,000円~と高くなります。
リフォーム業者やホームセンターのリフォーム窓口で探し、比較検討してみてください。
【方法②】防音ガラスシート・フィルムを使う

防音ガラスのシートやフィルムの価格は2万円~3.5万円ほどで安い金額ではありません。
人の声やテレビの音といった比較的高い音を防いでくれますが、車のエンジン音や扉の開閉音といった低い音に対しての効果は低めです。
他の方法と比べるとリーズナブルですが、経年劣化がガラスよりも早く、気泡が入ったり、液体が垂れてきたりすることもあります。
上記を踏まえ、一部は二重窓+防音ガラスにし、一部はシート・フィルムを使うなど、予算に応じて使い分けも検討してみてください。
防音ガラスの値段と価格、費用のまとめ
このページのまとめ
・防音ガラスは種類やメーカーによって価格・料金が異なる
・防音ガラスの交換方法でも費用は異なる
・防音ガラスに交換するならガラス交換のプロに相談する
防音ガラスは種類やメーカーによって価格・料金が異なります。
防音ガラスの交換業者を選ぶ際は、「防ぎたい音に対してどの防音ガラスが効果的なのか?それはなぜなのか?」をしっかりと説明してくれるところに依頼するようにしてください。
業者に的確な質問や要望をすると、内容に応じた提案をしてくれるため、ある程度は理解・把握しておくとスムーズです。
