ガラスは経年劣化する!6つの原因と予防法・交換などの対策法を解説

ガラスって経年劣化するのかな?どれぐらい持つの?」
ガラスが劣化したみたいだけど、交換すべき?元に戻る?」

ガラスは、一定の条件下では経年劣化することがあります。

このページでは、ガラスが劣化する6つの原因と予防法・交換などの対策法についてご案内しています。

ガラスが経年劣化する6つの原因と予防&対策法

ガラスは金属や炭素分子を含まない無機材料でできており、半永久的に風化しない耐用年数の長い素材です。

とはいえ、次のような原因でガラスは劣化します。

原因 劣化の状況 予防法・対策法
雨などの水分 白く焼ける 予防:こまめな掃除、ガラスクリーナーやコーティング剤の使用
対策:ガラス表面の研磨、ガラス交換
温度差による熱割れ ビッと太めの割れが入る 予防:ガラス付近に物(カーテンや家具など)を置かない
対策:ガラス交換
砂や石による傷 傷が付く、ヒビが入る、割れる 予防:傷防止フィルムやシートを張る
対策:テープなどで補修、ガラス交換
パッキンやサッシの劣化の影響 割れる、窓そのものが落ちる 予防:こまめな掃除、コーティング剤や飛散防止シートの使用
対策:パッキンやガラス、サッシの交換
紫外線の影響 紫色に変色、黒ずむ 予防:UVカットフィルムを貼る
対策:ガラス交換
家庭用洗剤(酸性)の使用 白く焼ける(酸焼け) 予防:中性洗剤の使用
対策:ガラス表面の研磨

環境によって異なりますが、こうした原因を踏まえると、ガラス劣化するまでの期間は10年前後が1つの目安といえます。

各原因についてご案内していきます。

【劣化の原因①】雨や水などの水分

ガラスは雨や浴室の水・お湯にさらされることで劣化することがあります。

ガラスのメイン素材であるソーダ石灰ガラスから、成分のアルカリが溶け出すためです。

表面の水分が蒸発することでアルカリが高濃度になると、ガラス本来の透明さが失われて曇りガラスのようになることがあります。

水のミネラルが固まってできた水垢(みずあか)とは異なります

予防法と対策法は次の通りです。

予防法
・こまめな掃除をする
・ガラスクリーナーを使う
・コーティング剤を使う

3ヶ月~半年に1度の掃除で防ぐことはできますが、家の窓を全て掃除するとなると、かなりの重労働です。

ガラスクリーナーは数週間、コーティング剤は数ヶ月程度、効果が持続します。

対策法

・ガラス表面の研磨を行う(DIY、業者)
・ガラスの交換

ガラスの研磨を自分で研磨するか業者に依頼するか、思い切ってより劣化しにくいペアガラスなど最新の窓ガラスに換えるという方法もあります。

ガラス交換については後ほど詳しくご案内しています。

参考)浴室の鏡を交換する2つの方法

【劣化の原因②】温度差による熱割れ

熱割れとは、ガラス表面の温度差が原因で割れる自然現象で、見分け方は太めの線がビッと入っているかどうかです。

原因は、冷たくなっている窓ガラスに直射日光が当たり、その部分だけ急激な温度変化があることですが、特に網入りガラスは熱割れを起こしやすいです。

予防法と対策法は次の通りです。

予防法
・ガラスの近くに物を置かない
・カーテンを密着しないようにする
・エアコンの風を窓ガラスに直接当てないようにする

熱割れを経験していないとなかなか予防にまで意識がいかないと思います。

ただ、割れて交換すると思いがけない出費になってしまいますので、劣化が気になる人は取り組んでみてください。

対策法
・ガラス交換

熱割れしてしまったら、交換をする以外に手はありません。

熱割れについてより詳しくは、こちらの「網入りガラスが熱割れする11の原因」をご覧になってみてください。

参考)窓ガラスが熱割れするメカニズムとは?見分け方と要因について解説

【劣化の原因③】砂や石による傷

外に面した窓ガラスは、砂粒や小石などが当たり微細な傷が付くことがあります。

このダメージで、ガラスがもともと持っていた強度や性能が低下し、軽い衝撃があった際に割れてしまうことがあります。

予防法と対策法は次の通りです。

予防法
・傷防止フィルム、シートを張る

傷防止のシートは数千円~でDIYできますので、試してみてください。効果は10年程度持続します。

対策法
・テープなどで補修(傷が浅く、範囲が狭い場合)
・ガラス交換(割れてしまった場合)

傷が浅く、範囲が狭いならテープなどでの補修ができますが、割れてしまったらガラス交換をすることになります。

【劣化の原因④】パッキンやサッシの劣化の影響

窓枠を構成するパッキンやサッシの劣化の影響を受けることもあります。

パッキンは10年程度、サッシは20年~50年程度の耐久性があります。

ですが、砂や塩、地震、紫外線などの自然環境によるダメージがあると、開閉などによる衝撃を吸収できずに、ガラスが割れることがあります。

ひどい災害の際には、窓そのものが落ちてしまうことがあります。

予防法と対策法は次の通りです。

予防法
・日頃からこまめな掃除をする
・ガラスの飛散防止シートを張る

数ヶ月おきにパッキンやサッシの掃除をすることが主な予防法です。

ガラスの飛散防止シートは、いざ割れてしまったときに、ガラスの破片が散らばらないようにするためのシートです。

シート類の寿命は10年程度といわれていますが、環境によって8年でダメになることもあれば、15年たっても問題無いこともあります。

対策法
・パッキン、ガラス、サッシの交換

この中で、パッキンの耐用年数は10年程度と最も短く、劣化しやすいです。

掃除などのメンテナンスをしていなければもっと早い場合があります。

劣化してしまったらDIYで交換するか、ガラス交換業者に依頼してください。

DIYでパッキンを交換する方法については、こちらの「窓のパッキンを交換するDIYの手順と費用」で詳しくご案内しております。

【劣化の原因⑤】紫外線の影響

ガラスが紫外線にさらされることで、ソラリゼーションという現象(色が変化する現象)が起きます。

ガラスに含まれている鉄とマンガンが反応して、ガラスの色が紫や黒ずんだ感じに変化します。

変化は少しずつ広がってゆくため、気づきにくいです。

予防法と対策法は次の通りです。

予防法
・UVカットフィルムを貼る

UVカットフィルムの価格は1,000円~1.5万円程度で、寿命は10年程度です。

家具や床(フローリング、畳など)の色あせなどの劣化も防げます。

対策法
・ガラス交換

窓が著しく変色してしまっている場合は、ガラス交換を検討してみてください。

【劣化の原因⑥】家庭用洗剤(酸性)の使用

窓ガラスや浴室の鏡についた水垢を掃除する際、酸性の家庭用洗剤を使った後、アルカリ洗剤を使わないと、ガラスが酸焼けによって白く焼けてしまうことがあります。

酸がガラス表面だけでなく、内部まで浸透している状態のため、こすっても元に戻りません。

予防法と対策法は次の通りです。

予防法
・酸性の洗剤を使った後は十分に洗い流す
・アルカリ性の洗剤を使う
・最初から中性洗剤を使う

酸焼けしないためには、ガラスを酸性の状態のままにしないことが大事です。

掃除などのメンテナンスの際に注意してみてください。

対策法
・ガラス表面の研磨を行う(DIY、業者)
・ガラス交換

こちらの動画の2:20~で研磨した状態のビフォーアフターを確認できますので、チェックしてみてください。

研磨の費用は1枚当たり数千円が相場です。

参考)ガラスの組成と風化J-STAGE「ガラスのソラリゼーション」ガラス工芸広場「ガラスの日焼け」

経年劣化したガラスを交換する2つの方法

劣化したガラス「2つの交換方法」

①DIYで自分で交換する
②プロに交換を依頼する

それぞれ詳しくご案内していきます。

【方法①】DIYによる交換

窓用のガラスと道具を揃えれば、DIYで交換することができます。

ですが、次のような理由でおすすめではありません

DIYをおすすめしない理由
・誤ってガラスで大きなケガをする恐れがある
・ガラスの採寸が難しい
・ガラスのサイズが大きいと1人ではできない
・ガラスを間違って購入すると返品できない
・時間と必要な道具を考えるとそこまで安くない
・ペアガラス交換は難易度がさらにUPする

DIYに必要な道具は次の通りです。

必要な道具
・滑り止め付きの軍手
・プラスドライバー(電動がおすすめ)
・ゴムハンマー
・ゴムパッキン(グレチャンやゴムビートと呼ばれるもの)
・ニッパー、ペンチ
・メジャー
・外したサッシを置くための段ボールや厚手の毛布

ガラス代は次の通りです。

ガラスの種類 価格(90cm×180cm)
フロートガラス 1.5万円前後
強化ガラス 2万円前後
網入りガラス 7万円前後
すりガラス 2万円前後
防音ガラス 4万円前後
防犯ガラス 4万円前後
ペアガラス 2.5万円前後
トリプルガラス 5万円前後

大きさと厚さ、ガラスの種類で値段が変わります。

劣化した窓ガラスの交換手順や細かい作業内容はこちらの動画で確認してみてください。

ペアガラスに交換する方法もありますので、ご自宅でペアガラスを利用している人は確認してみてください。

先ほどご案内した「DIYをおすすめしない理由」をご理解いただき、動画を確認し、それでも「やってみたい!」と思われたら自己責任でチャレンジしてみてください

参考)ガラスが割れた場合の対処ペアガラスの交換費用やDIYの方法

【方法②】プロによる交換について

劣化した窓ガラスの交換費用(工賃)の相場は1枚あたり5,000円~3万円です。

工賃にガラス代を加えると次のような金額になります。

ガラスの種類 価格(90cm×180cm)
フロートガラス 2万~5.5万円
強化ガラス 2.5万~5万円
網入りガラス 7.5万~10万円
すりガラス 2.5万~5万円
防音ガラス 4.5万~7万円
防犯ガラス 4.5万~7万円
ペアガラス 3万~6万円
トリプルガラス 5.5万~8.5万円

注意が必要なのは、費用の内訳や追加費用です。

まれに悪質な業者がいますので、見積もりを依頼する前に、次のポイントをチェックしてください。

ホームページでチェックするポイント
・見積もり後の追加料金の有無
・見積もりが無料(キャンセル代が発生しない)
・支払い方法が豊富

見積り後にキャンセルすると代金が発生する業者がいますので、ホームページでチェックし、電話でも確認して、事前に避けるようにしてくださいね。

相場や接客レベルを知るために、見積もりは複数の業者に出してもらってください。

トラブルになるのは、見積もりを口頭で行い、実施後に高い金額を請求されてしまうケースですので、書面を必ず残してください。

見積もり書については、次の内容をチェックしてください。

見積もり書で確認すべき内容
・新しいガラス本体の費用
・施工費
・出張費
・処分費用

今回のようにガラスが劣化したことが理由で交換する場合、善意で高額なガラスをすすめてくる業者もいます。

防音や断熱、防犯など、機能を付ければ付けるほど、効果が高ければ高いほど、ガラス代は高額になります。

即決せずに「本当に必要なのかどうか」を冷静に検討してみてくださいね。

例えば、ガラスお助け本舗では、見積もりの後の追加料金は一切ありませんし、見積もり後のキャンセル代はかかりません。

年間の対応実績が5万件以上で技術が高く、最適な提案をしてくれますし、他社よりもわずかでも高い場合は相談に対応しています。

参考)防音ガラスの値段や交換料金の相場防犯ガラスの値段と交換した場合の費用

車のフロントガラスは劣化する?寿命はある?

車のフロントガラスは劣化することがありますし、耐用年数(寿命)はあります。

劣化した場合の交換費用についてもご案内していきます。

車のフロントガラスの劣化・寿命を解説!

車のフロントガラスは、2枚のガラスの間に膜がはさまれている「合わせガラス」で、強度が高く、寿命は20年程度です。

ですが、雨風や日光、温度差の影響を受け続けるため、次第に劣化していきます。

ガラス表面が白っぽく変色していたり、ヒビや傷が入っていたりしたら、修理や交換のタイミング=寿命です。

寿命が来たフロントガラスの交換費用

交換の費用は10~15万円が相場ですが、依頼先で異なります。

依頼先はディーラーか車のガラス専門業者ですが、一般にディーラーは純正品のガラスですので費用は割高です。

また、保険を使った場合、翌年から等級が下がってしまいます

フロントガラスの修理は数万円程度ですむことがありますので、見積もりを見て、「保険を使わない」という選択肢も検討してみてください。

なお、飛び石などで出来た小さな傷の場合は、交換しなくても修理で対応できる場合もあります。

ガラスリペアの費用は1,000円~できますので、DIYも視野に入れておいてください。

ガラスの経年劣化のまとめ

このページのまとめ
・ガラスは経年劣化しにくい素材
・ガラスが劣化する原因は6つある
・経年劣化したガラスは交換する

ガラスは経年劣化をしにくい素材ですが、今回ご案内した6つの原因で劣化します。

できるだけ長持ちさせるために予防法を実施し、ダメになってしまった場合は交換などの対策をしてください。

ガラス交換業者を選ぶ際は慎重にしてくださいね。

少し手間はかかりますが、必ず複数の業者から見積もりを取り、説明が丁寧で分かりやすく、支払い方法が複数あり、追加費用が掛からない業者を選ぶようにしてください。

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